運転資金が潤滑なケースは少なく、大半の中小零細企業では必要な資材や原材料の調達には即金で支払うことができず、後日になってから支払う売掛により購入しています。例えば食品工場ならば原材料を売掛で購入した後、それを加工して製品化して売り上げが見込めるならば確実に資金を得る目途が立ち、それによって支払いが行えるようになるのを信頼して先に資材を手渡して、後から支払いをしてもらうのが売掛です。そんな売掛は信頼関係があるからこそ口頭での約束で行われることも多いですが、それでは支払いや受領の有無が曖昧になってしまいます。そこで利用されることが多いのが請求書払いで、金額が記された書面を受け取ったのをもって支払いを行うというものです。

支払ったにも関わらず受け取っていないと主張するようなトラブルを回避することが可能です。請求書払いなら公文書として残るため、確実に請求をしたことや支払いを完了させたことを証明できます。税務署から聞き取りが行われることがあっても、この請求書払いの用紙を提出することで正当な取引が存在していたことを証明でき、適正な税制や節税にも役立ちます。売掛は高い信頼がある間柄の企業間だからこそ行えるものですが、親しき仲にも礼儀ありと言われているように、曖昧にはせず明確にすることも大切です。

そのために請求額をしっかりと明示することができる請求書払いで全ての手続きを完了させることで、その後も良好な関係を続けることができます。